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みんな同じ空の下
第36章 二年後の再会
二人は広場にある四阿(あずまや)に入り、話を始めた。
「邸を出てから心配していたが、息災に過ごせているようで良かった」
「…はい」
リノが小さく頷いた。
「新たな気持ちで生活するため、故郷の揺火村ではなく、縁故の無いこの光燐村にて暮らしております。故郷の家は荒ら屋(あばらや)と化して住めたものではありませんし、だったらいっそ、余所の村の世話になるのが良いだろうと考えて…」
「そうか」
ハクトが相槌を打ち、リノがまた小さく頷いた。
「お前のことだ。相当の覚悟で私の邸を出たことは想像できる。だから、書き置き通りに捜すことはしなかったが…。なぜ、姿を消した?」
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