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みんな同じ空の下
第7章 少女が「女」を捨てた日 ~其の弐:三年前~
七年前、ハクトが火北地方の視察の帰りに偶々訪れた役所で、あのまま放っておけば確実に処刑を受けてるはずだったリノを預かったのは、同情と憐憫から助けたいと思ったからだった。
生きることを放棄しようとしているリノを友人として迎え入れ、彼女の母の代わりに成長を見届けようと思っていた。
だが、日々美しく成長を続けるリノと過ごす内に、ハクトの心にはじわじわと親代わりや友人として抱くはずのない感情が湧いていた。