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第1章 〜求める者〜

〜圭吾side〜





久美ちゃんを駅まで見送り、戻りにコンビニで早紀の好きな［とろけるプリン］を買ってみた｡


きっとまた、性の不一致で悶々と悩んでるはずだから｡














俺と妹の早紀は、はたから見れば普通に仲の良い兄妹｡


昔から早紀は、何かあると決まって親にではなく俺に相談してくる｡

まぁ、親は二人とも自由奔放で、お互い干渉無し｡

今となれば干渉されずに居られるのは嬉しい限りだが、小さい頃は親に構ってもらえず随分寂しい思いもした｡

特に早紀は、親との旅行も無ければ話す時間もなかったんだ｡

口にはしないが、酷く寂しかったはず･･･



そんな環境に居ながら、グレなかったのが不思議なくらいだよなぁ（苦笑）


だからこそ、俺に甘えたり相談してくる早紀が可愛くて仕方ない｡

シスコンだのブラコンだの言われたって、そんなの関係ねぇし！


周りに何て言われようが、俺は早紀から離れたりなんかしねぇよ｡