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私達が人間を辞めた日
第5章 真性の服従者
暇だなぁ...
この檻の中でこれ程呑気な思いにふけっているのは私だけだろうか。
昼には少し暑いくらいのこの部屋で、皆毛布で体を包み陰湿な顔で俯いている。
私は自分でも自信を持っている裸体を隠すつもりは無い。
数々の男に絶賛され、私の裸体を見た男は皆十秒も股間の膨らみを抑える事ができないのだ。
私が行方不明だと解ればあの親でも心配するんだろうか?
「...ふっ...するわけないじゃん」
自問に対して自答を自虐的に呟く...別に気にしてない。
私の両親は教育熱心と言えば聞こえは良いが、ただ私を管理したいだけの馬鹿だ。
二人とも三流大学の出身で毎日のように残業に追われて安月給を貰っているくせに、私の頭のできの悪さにどうしてケチをつけるのか...
家に帰っても誰も居ない...たまに会話をすれば成績の話題...
私が中学生の頃...家出をした時でさえ両親は三日間も気付かずに生活していた。それくらい家でも両親と顔を合わせないのだ。
そんな私が高校生になると男遊びを覚えた。
初めてのセックスはその快感で私の世界を変えてしまい、毎日のように男の家を転々として過ごしている。
結局ここに居てもやる事は同じだと割り切っている。別に帰りたい場所なんて無い...