この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夢のうた~花のように風のように生きて~
第4章 《運命の邂逅》
昨夜も酔っぱらって縄暖簾から良い機嫌で帰宅した竹善、小脇に後生大事そうに捨て猫を抱えていた。しかし、十匹の猫を抱える身では、流石にこれ以上は飼えないことに気づき、やむなく捨てられていた場所に戻してくることになった。その役目を何故か徳松が引き受けることになってしまったのである。
いつもこうなのだ。他人が嫌なことを知らぬ中に引き受けさせられているのが徳松という男であった。見た目は近寄りがたいほどの美男でありながら、内面は涙もろくてお人好し、正義感は人一倍強いときている。
いつもこうなのだ。他人が嫌なことを知らぬ中に引き受けさせられているのが徳松という男であった。見た目は近寄りがたいほどの美男でありながら、内面は涙もろくてお人好し、正義感は人一倍強いときている。