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夢のうた~花のように風のように生きて~
第4章 《運命の邂逅》
あそこにいれば、これからもずっと定市にあんな目に遭わされるかもしれない。それは考えただけでも怖ろしいことだった。定市に二度と触れられたくない。あんな辛い想いをしたくない、その一心で身体の節々が痛むのに耐えて、美濃屋を出てきたのだ。
とにかく定市から少しでも遠くへ逃げたかった。夢中で歩いている中に、気が付いたら江戸の町の外れまで来ていた。そこで疲れ切って、意識を手放してしまったのだ。そして、次に目覚めたときには、徳松の家にいた―。
とにかく定市から少しでも遠くへ逃げたかった。夢中で歩いている中に、気が付いたら江戸の町の外れまで来ていた。そこで疲れ切って、意識を手放してしまったのだ。そして、次に目覚めたときには、徳松の家にいた―。