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夢のうた~花のように風のように生きて~
第2章 《悲劇の始まり》
お千香が幼い頃、おみつはよく傍らに添い寝して、子守唄を聞かせてくれた。あの唄は、おみつ自身、やはりその母親から歌って聞かされたものだという。幼子にはまだ、はっきりとは意味さえ判らなかったけれど、少し大きくなってからは、それが恋の歌だと判った。
思えば、お千香が恋に憧れるようになったのは、その頃からだろう。おみつが歌う子守唄のように、父や母のように、いつか年頃になれば素敵な男が現れ、恋に落ちるのだと信じていた。そして、二人は結ばれる―。
思えば、お千香が恋に憧れるようになったのは、その頃からだろう。おみつが歌う子守唄のように、父や母のように、いつか年頃になれば素敵な男が現れ、恋に落ちるのだと信じていた。そして、二人は結ばれる―。