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限りの月
第9章 記憶の欠片
「ふぅ…」

美織はベッドに横になった。

(なんか…色々考え過ぎて疲れた…)

瞳を閉じると、フッと紫音の姿が浮かぶ。

(紫音…)

あっちの世界でもこっちの世界でも、自分を助けてくれた…
そして夢の中でも、あなたは私に優しい瞳を向けてくれた。

あの夢で私は何を言おうとしてたんだろう…?
こんなにあなたのこと、気になるなんて…。

ふと美織は今日のトイレでの出来事を思い出した。

「…っ」

(彼が居るのに、個室とはいえあんなこと…)

そう考えると、胸がドキドキしてきた。

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