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限りの月
第11章 二人の関係
部屋に一人になってから、美織は部屋の中を見渡した。彼の部屋なのに、あまり生活感を感じない。掃除も行き届いている。

美織は風呂場に行くと浴槽にお湯を溜めるボタンを押した。そしてふと壁に取り付けられた鏡を見ると、首筋や胸元にいくつもキスマークがついていることに気付いた。

「……っ」

まさかこんなのを付けて歩いていたなんて、恥ずかしい。紫苑もきっと気づいているはずだ。

美織はコートと赤いワンピースを脱ぐと、鏡で自分の裸を見た。

卑猥なものがアソコに装着されている姿は、自分でも直視できないほど恥ずかしい。
もし紫苑にお願いしていたらどうなっていたか……。

「……んっ」

あの感覚がよみがえると、再び身体が疼いてきた。

美織はバイブを固定するためのベルトを外し、奥まで刺さった棒を引き抜こうとするが、

「あっ……ん」

引き抜くだけでも感じてしまう。
ゾクゾクと快感が身体中を駆け巡った。




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