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限りの月
第4章 亀裂
バタンッ

その時、下の階で玄関のドアが閉まる音がした。


「…えっ?」

美織は慌ててアルバムを閉じた。


「美織、いるのか?」

哲の声だ。
なぜ、こんな時間に?

美織は急いで階段を駆け降りる。


「哲さん、会社は?」
「早退してきた」
「えっ…どうして…」
「…美織がまっすぐ家に帰ってないか確かめるために」
「…」

嫌な予感がした。



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