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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発

「私はもう、その気はありませんから」
表面だけの笑顔を作る。
なんかね、半年間恋をしていた時の思い出すら霞んでしまうほど
私の中に唯一残る “ 憧れの芹澤さん ” までもが崩れつつある。
まぁ今思い返せば、関係を続けている時も色んな節々で気になる点はあったけど
恋は盲目と言われるように、当時の私は彼にどっぷりハマっていたんだ。
……本当に残念。
芹澤さんの仕掛けるインテリアの内装は、本当に良いセンスしてるのになぁ。
「どうして?
まだ俺のこと好きなんでしょ?」
「……尊敬はしてます。
この前のカフェも素敵だったし…」
「うん、まぁあれは低予算だったからイマイチだけどね。
俺は本当はもっと凄いんだよ」
扉の前で、満足そうにふんぞりかえる芹澤さん。
そのドヤ顔も今ではイラッとする。
低予算だからこそ、真の力が発揮できるのではないだろうか。
同じ自己主張の強い営業スタイルのあいつと、こんなにも感じ方が違うのはなぜだろう。
………あ
また莉央のこと思い出しちゃった。

