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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発

「……新しい恋の相手は、営業の宮本?」
「……!」
え!?
なんでいきなり!?
突然、莉央の名前が出たことに驚いて顔を上げると
今度は芹澤さんが溜息をついて、スタスタとテーブルの方へ向かった。
「あいつは俺の同期だけど、やめといた方がいいよ。
ろくな奴じゃない」
「……どうしてですか?」
「この前、青山店の什器の件で沙月も思い知っただろ。
仕事のやり方がいつも強引すぎるんだ」
「……」
「もっと冷静に落ち着いて物事を判断すべきなのに。
結果が良かったとはいえ、順序が間違ってるよ」
テーブルに腰掛けて、芹澤さんはやれやれといった感じで笑みを浮かべる。
………いやいや。
確かに順序や過程は大事ですが、仕事は結果が全てですよ。
それに、あの時1番冷静で的確な判断をしたのは莉央だ。
私は芹澤さんの前に立って、憐れみの目で見つめてしまう。
「もうその件は済んだことですし。
それに私の恋する相手が誰であろうが、芹澤さんには関係ありません」
「………」
……あ、やばい。
ちょっと機嫌悪くなっちゃったかな?
芹澤さんは笑顔を消すと、私の右手を掴んだ。

