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喘ぐなら、彼の腕の中で
第17章 この手を、もう一度


……………!!

心臓がブチ破られて、全身が震えちゃう。


「ほ、ほんとに? 私でいいの?」


莉央にとって、オンリーワンになれるんだ。
どうしよう、嬉しすぎてもう本当に泣きそうだよ……

莉央は涙が溢れる寸前の私を、じっと見つめた後
ふっと目を逸らした。


「……なんか、やべぇかも」

「……えっ!?」

「こんだけ曝け出すの初めてだから。
気ぃ抜くと……」


~~~~~!!

声を少しだけ震わせながら、莉央が反対側を向いたので
私はもうその瞬間に崩壊した。


「やめてよ!
私が泣いちゃうじゃない!」

「お前は泣く女じゃねーだろ」

「心から溢れてきちゃうのよ!
もう、涙止まらない……」

「嬉しくて?」

「そうよ!!」


ぐしゃぐしゃの顔をした私の方に振り返ると、莉央はふっと笑った。

一瞬同じだと思ったその瞳に、涙は無かったけど

とても優しい眼差しで、切なすぎて胸がはち切れそうだ。




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