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喘ぐなら、彼の腕の中で
第18章 超ズルい

星空の下で莉央が微笑んだ。
私の頬に流れる涙を、優しく拭う。
「で、結局どうすりゃいいの?」
「………」
実家の目の前まで来てしまったから、ここで飛びつくわけにはいかないけど
もう外でしてもいいって思ってしまうくらい、莉央が欲しい。
「……言葉にして、相手に伝えることで
その切ない気持ちは解消するわ」
「げ~面倒だな。
その都度言わなきゃいけねぇの?」
「そうよ。
気持ちを込めて、愛の言葉を囁くの」
「マジかよ。
なんか俺騙されてねぇ?」
莉央は笑うと、再び私の手を取った。
「まぁいいか。
騙されたと思ってついてこいって、言われたもんな」
「………!」
「言葉も大事だろうけどその前に
やられっぱなしだから、帰ったら仕返しだ」
…………!!
ドキンと心臓が鳴る。
莉央の瞳の色が変わった。
「男前のお前を、女に戻してやる」

