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喘ぐなら、彼の腕の中で
第4章 疼く体

─── 3年前
新入社員の私が社内で莉央と再会し、その姿を見た時
確かに、イケメンに磨きがかかったなとは思った。
男がそれを着ると何割増しとかって、よく言うし
背が高いから似合うのは当たり前だけど
スーツはこの男の為にあるんじゃないかってくらい、細くて引き締まった体をさらに美しく魅せていた。
切れ長の目だけど大きな瞳に、男なのに長いまつげ
営業のくせに、レイヤーが入った強めのパーマをかけて
……あれ?
この前までは無造作でゆるめの髪型じゃなかったっけ
って、どうでもいい事まで思い出してしまうくらい
莉央は流行に乗り、ズバ抜けてセンスがいい。
だけど昔から
男の見た目やお洒落に関しては、特に重要視しない私。
自分の気性が荒いのもあり
外見よりも、優しくて穏やかで、おっとりとした性格の人がタイプ。
太陽のように暖かい笑顔と、とろけるような優しい垂れ目の芹澤さんは、まさに私のドストライクだった。
だから
正反対のこの男には、魅力を感じない
………はずなのに

