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水は低きに流れる
第3章 流されやすくて
もう一度体を洗うのも、体を拭くのも岩崎さん任せで、なんとか自分でバスタオルを体に巻くとふらふらしながらベッドへ倒れ込んだ。

しばらくして岩崎さんがバスルームから出てきた。



「大丈夫か?」

「・・・ぅん」


衣擦れする音が聞こえるから服を着てるんだろうけど、見ることもだるくて出来ない。

なんとか頭を回して岩崎さんの方を見た。

すでに服を着終わっていて、側に来てしゃがんで私の頭に手を置いた。

愛おしい顔つきで頭を撫でられると胸がキュッとなった。



「そんな目で見るなよ」



そんな目ってどんな目をしてんだろう・・・

頭に乗せた手が後頭部に添えられて顔が近づいてキスをされる。

触れるだけのキスをして離れて、すぐに唇を甘噛みされる。

唇が離れても顔は近いまま


「無理させたな」


その言い方がものすごく優しくて鼻の奥がジーンとして泣きそうになる。


「岩崎さんになら平気・・・」

「何されても?」


コクンと頷くと嬉しそうに微笑んだ顔に胸が締め付けられそうなくらいドキドキしていた。



「帰りたくなくなる」

「・・・ごめんなさい」

「なんで謝るんだよ」


クスッと笑って頭を撫でながら立ち上がった。

送ろうとしたけど「そのままでいいよ」と岩崎さんが制して帰っていった。

もう何も考える力も残ってなくて、そのまま眠ってしまった。


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