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愛すバー
第8章 モモ愛すバー
田辺 頼子
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光代さんは懐かしむように窓の外を眺めた。
外の木が風でゆらゆらと揺れている。
きっと外は強い春風が吹いていることだろう。
しかしここだけはゆっくりゆっくり穏やかに時間が流れているような気がした。
「その後、響さんとはそれきりですか?」
「いや、かなり文通していたよ、嫌いで別れたわけじゃないし、お互いの近況くらいは連絡していたさ」
「じゃあ、響さんはずっと独身で?」
「いや、それから二年後に母親の病院の若い担当ナースをちゃっかり嫁にもらったさ」
光代さんはあっけらかんとケラケラ笑った。
私と島村さんは苦笑いした。
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光代さんは懐かしむように窓の外を眺めた。
外の木が風でゆらゆらと揺れている。
きっと外は強い春風が吹いていることだろう。
しかしここだけはゆっくりゆっくり穏やかに時間が流れているような気がした。
「その後、響さんとはそれきりですか?」
「いや、かなり文通していたよ、嫌いで別れたわけじゃないし、お互いの近況くらいは連絡していたさ」
「じゃあ、響さんはずっと独身で?」
「いや、それから二年後に母親の病院の若い担当ナースをちゃっかり嫁にもらったさ」
光代さんはあっけらかんとケラケラ笑った。
私と島村さんは苦笑いした。