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愛すバー
第10章 今川焼きの記憶
私は今娘二人と、小さな公団住宅で暮らしている。




最初に娘達に相談するのはかなり勇気が必要だったが、思いのほか娘達は協力的だった。




調停はかなり時間は掛かったが晴れて離婚することができた。




仕事もなんとかパートから契約社員、そして先だってようやく正社員になれた。




仕事内容は変わらないが雇用が安定するのはなにより生活の安定だ。




気持ちに少し余裕ができた。




商店街を歩いていると、伯母の好きだった今川焼きが目に止まった。




今日はこれをお供えしよう。




仏壇用にと自分達用に私は今川焼きを4つ買った。




その時ふと光代さんを思い出した。


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