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愛すバー
第11章 柏餅
久松 頼子


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五月晴れの気持ち良い遅い午後。




私は光代さんの墓前に一人立っていた。




墓石に水をやり、花を生け持ってきた柏餅を墓前にお供えし、線香を焚き、手を合わせ目を閉じた。






光代さん、本当にごめんなさい。



生前あんなにお世話になったのに・・・



一目会いたかった。



会うべきでした。



会って、今の姿を見てもらいたかった。



私ね、離婚したんですよ。



今は娘達とつつましいけど楽しく暮らしています。



光代さん、あなたのお陰です。



あなたは変わる一歩のきっかけをくれた。



感謝しています。



どうぞ、安らかにお眠り下さい・・・






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