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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第2章 過去世の記憶
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―どうしたんだ! 泣いているのか。
 あの男が慌てたように訊いてくる。
 私は泣きじゃくりながら言った。
―ユンが可哀想で。私、ユンがそんなことまで考えてたって、全然知らなくて。
 あれは確か、彼が私のお祖母さまに結婚の挨拶に来たときのことだ。宮殿の庭園で知り合った私たちは相思相愛になり、結婚の約束まで交わした。その日は彼が私の実家に挨拶に来ると言ったのだ。後宮女官だった私は休みを貰っていた。
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