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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第3章 恋しくて~宿命の二人~
 恋しくて~宿命の二人~

 その夜、ファヨンはS駅前のビルに行った。エレベーターを使って二階で降り、幾つか並んだドアの前を素通りする。目当ての店はすぐに見つかった。
 安っぽいブラウンのドアには格子模様が彫り込まれている。そのドアにこれもいかにも安っぽそうなプラスチックのプレートに〝アンダンテ〟と印字されていた。
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