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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第3章 恋しくて~宿命の二人~
「直宗王が和嬪の死後、詠んだとされる詩だよ。題名は〝一片丹心(イルピョンダンシム)〟。亡くなった妃をずっと恋い慕い続けた孤独な王の心がよく表されているタイトルだといわれている。いつの頃、詠まれたのか年代は定かではないらしいが」
 その後でフッと笑う。何という儚い微笑みだろう。ファヨンは胸をつかれた。
「でも、俺はちゃんと知ってるよ。孤独な老いた王は亡くなる二年前に宮殿の庭で月を見上げながら、この詩を作ったんだ」
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