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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第3章 恋しくて~宿命の二人~
 私は手にした簪とノリゲを見つめた。小さな花を象った銀細工の簪は、花の部分が透明な青紫色の玉でできている。小さな花は可憐で、桜草に形が似ている。
 ノリゲはまるでお揃いで拵えたように、小さな花が何個か集まっていて、その下に白と淡い蒼をグラデ―ションに染めた長い房がついている。花の部分は店の主人たちが言っていた灰簾石(タンザナイト)という玉なのだろう。
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