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吼える月
第17章 船上2
 

「ええ、愛しましょう。いえ、愛させて下さい、姫様を……」


 たとえ、疑似恋愛だろうと……それでもいい。

 単純過ぎて愚かだと笑われようが、それでも構わない。


 愛の告白を重んじてくれたユウナから……、彼女から漏れる"愛"という単語だけで、ここまで胸を震わすから。


 錯覚でも騙りでもなんでもいい。ユウナとの間に……口にすることで形になる"愛"の輪郭をえられるのなら。

 それが刹那に終わる儚いものであろうとも構わないから。


 今ひとたび、愛おしい姫が望む"愛"を形に――。



「サク――っ!?」


 臀部からユウナの下着をするりと取り除き、放り捨てた。


 そしてさらに足を大きく開かせて、初めて間近で見るユウナの秘部に……サクは……惚けてしまった。


 きらきらと煌めく蜜を溢れさせる、桃色の泉。

 その神々しさに、魅せられて――。


 思わずごくりと唾を飲み込んだ。


 初めて目にしたユウナのそこ。

 なにも知らずに今まで指でまさぐっていた。


 ああ――。

 ここまで美しい蜜園であったのなら、もっともっと、丁重に優しく、情熱的に扱うべきだったのに。


 サクのオスの部分が、この奥に包まれたいと疼いた。
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