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甘く、深く、繋がって
第9章 乱された身体
「ここ、好きだよね」
そう言いながら抉られる。
「ひゃぁあん」
ビクンと動いた身体。ふっと笑われた。立て続けに擦られて腰が跳ねる。追い立てられる。
「やっ……あぁっ……んん!」
「良いよ。イッて?」

やっ!ダメッ、だめっ……
また……私、だけ?
いやっ、あぁっ……クる……
やっ……

「ぁあああっ」
容赦ない突き上げに目の前が白く弾け、身体が弓なった。

………… は ぁ

ぼんやりと戻ってきた視界。まだ全身が小刻みに震える私を見下ろす斎藤さん。緋色を灯したままの瞳。その艶やかな瞳がスッと細くなり
「……ぃね、真純」
掛けられた言葉。上手く聞き取れない。

……な に?

斎藤さんは目を細めたまま長い指で私の頬に触れた。スィスイと頬を撫で、そのまま右手で包んでくれる。
身体が重なり、唇が……触れる。

あ、キス……してくれた……

じわりと涙が浮かぶ。
してもらえないのかと思ってた。
昨日も唇が触れたの快楽を呼び起こす身体だけ。唇が重なる事はなく、挿れた途端目付きが変わった事と相まって

『目的は身体』

そう言われている様で……それが凄く、辛かった。
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