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甘く、深く、繋がって
第11章 夢の国、リベンジ
まるで私の気持ちを読んだかの様にニコリと笑う。
「帰り、遅くなって良ければ友達も一緒に送ってあげるよ」
「えっ……送って下さるんですか?」
つい嬉しくて、言葉が跳ねた。斎藤さんの目が弧を描いて
「友達は、ね。真純は帰さないよ?」
降ってきた甘いテノール。
長いまつ毛に隠された瞳に緋がちらつくようで、顔が熱くなっていく。
恥ずかしくて俯いて、顔を上げられない。
ふふっと斎藤さんが笑った。
「その反応は了解だと受け取っておくね」
言葉の後に、頭にキスが降ってくる。
「気合い入れて作って上げる。せっかくだから、可愛い格好しておいで」
顔を上げ、柔らかな笑みを浮かべるシンメトリーに目を奪われた。

あぁ、どうしよう……
くらくらする
すごく、幸せ

「……はい」
見惚れるまま、優しい空気に包まれて、私は小さく頷いた。
斎藤さんの優しい笑顔。
「行こうか」
そっと手を引かれ、二人並んでマーメイドの海へ歩みを進めた。
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