この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第12章 軋む心
珍しく、真純からメールの返信が来てなかった。

不思議に思いながら身支度を済ませ、佐伯さんに挨拶をして裏口から店を出た。
大通りに出て三つ先のオフィスビル。いくつか明るいフロアはあるけれど、真純のフロアが何処かは知らない。
時計は二十三時半を指している。
携帯を取り出し、少し迷って電話を掛けた。
繰り返す呼び出し音。直に留守電に切り替わる。

さすがにこんな時間に仕事はない、よな……
風呂に入ってるか、もう寝たか……
考えても仕方ない

携帯ごとコートのポケットへ手を突っ込んで、駅へ向かい足早に歩いた。
数メートル進んだ所で横から女が飛び出してきた。咄嗟に避けて、真純との出会いを思い出す。
でもその女は真純と違って転ぶ事なくこっちに振り向いた。嫌悪感を呼び覚ます甘ったるい匂い。

……また来やがった

「びっくりした?」
「……しない」
「なんだ。残念」
ニッコリ笑って乱れた前髪を掻き上げる。その仕草は女の色気満載で、きっとそうやって男を堕としてきたんだろう。
「じゃ」
切って捨てて駅へ向かう。
「ねぇ、待ってよ。一緒に帰ろう?」
「勝手に帰れよ」
「泊めてくれないの?」
「そんな義理ない」
/813ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ