この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第13章 苦い惑い
みゆきが警察は自分の味方だと言いたげにニタリと笑う。
「良いよ。お前の顔覚えてもらうだけだから」
「……」
「お前を見掛ける度に相談に行けば、どうなるだろうな」
「……」
みゆきの表情は無。
真っ直ぐ俺を見上げてついてくる。そろそろ駅が見えて来るかという所まで戻って、ようやく足を止めた。
「そうね。今日は帰ることにする」
「二度と来るな。あぁ、分かってると思うけど、俺の周りに関わったらただじゃおかねぇよ?」
同じく足を止め、振り返って念を押す。
「……何よ、それ。そんなに大事?」
不機嫌そうなみゆきの声。その低さは真純を卑下してるように思われて、冷や汗が出た。
……把握されてる
というか、もう接触されてるかも知れない
「あぁ大事。誰にも関わるな」
正面から睨み付けると、みゆきはこれ見よがしにため息を吐き、頭を振った。
「つまんない。せっかく会いに来たのに……じゃあね」
俺の横を通り抜け、駅へと向かう。その後ろ姿が角を曲がり、戻ってこないのをしばらくの間確認する。
あの女、返事せずに行きやがった……
募る不安。
どうやって真純を避難させるか。その手段を考えながら、マンションへ向った。
「良いよ。お前の顔覚えてもらうだけだから」
「……」
「お前を見掛ける度に相談に行けば、どうなるだろうな」
「……」
みゆきの表情は無。
真っ直ぐ俺を見上げてついてくる。そろそろ駅が見えて来るかという所まで戻って、ようやく足を止めた。
「そうね。今日は帰ることにする」
「二度と来るな。あぁ、分かってると思うけど、俺の周りに関わったらただじゃおかねぇよ?」
同じく足を止め、振り返って念を押す。
「……何よ、それ。そんなに大事?」
不機嫌そうなみゆきの声。その低さは真純を卑下してるように思われて、冷や汗が出た。
……把握されてる
というか、もう接触されてるかも知れない
「あぁ大事。誰にも関わるな」
正面から睨み付けると、みゆきはこれ見よがしにため息を吐き、頭を振った。
「つまんない。せっかく会いに来たのに……じゃあね」
俺の横を通り抜け、駅へと向かう。その後ろ姿が角を曲がり、戻ってこないのをしばらくの間確認する。
あの女、返事せずに行きやがった……
募る不安。
どうやって真純を避難させるか。その手段を考えながら、マンションへ向った。