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甘く、深く、繋がって
第16章 過ぎ去らざる戒め
黒田さんの勤務は現場だけになったけど、斎藤さんに話せてないのもあって桐生さんの送迎は続けてもらう事にした。
昨日と同じ場所で車を見送って少し緊張する。でも黒田さんの姿を見る事はなく、エレベーターに乗ってようやくホッとした。
今日の帰りはお店に来るよう斎藤さんからメールが来ていた。
泊まる用意って事は、斎藤さんと一晩一緒にいられるんだよね?
昨日の事を思うと約束を守れなかった自分に苦しくなるけれど。斎藤さんと会えるのは嬉しくて。頬が緩んでしまう。
はるちゃんの家に行くよう言われたばかりだし、お店以外で逢えないと思ってた。
早く、逢いたい……
昨日半日しか働けなかった分、仕事は山のよう。あっという間にお昼になった。田中さんと二人、近くの定食屋へ。
会社に戻って手短にトイレを済ませようと思ったのに……後から入ってきた甘い香り。
「ねえ、あなた啓太と付き合ってたんですって?」
えっ!?
なん、で……
それは私が一番消してしまいたい過去で。その名を聞くことはまだないと、思ってた。
それを、どうして見ず知らずなはずのこの人がどうして知っているのか。あまりの衝撃に身体が固まった。
昨日と同じ場所で車を見送って少し緊張する。でも黒田さんの姿を見る事はなく、エレベーターに乗ってようやくホッとした。
今日の帰りはお店に来るよう斎藤さんからメールが来ていた。
泊まる用意って事は、斎藤さんと一晩一緒にいられるんだよね?
昨日の事を思うと約束を守れなかった自分に苦しくなるけれど。斎藤さんと会えるのは嬉しくて。頬が緩んでしまう。
はるちゃんの家に行くよう言われたばかりだし、お店以外で逢えないと思ってた。
早く、逢いたい……
昨日半日しか働けなかった分、仕事は山のよう。あっという間にお昼になった。田中さんと二人、近くの定食屋へ。
会社に戻って手短にトイレを済ませようと思ったのに……後から入ってきた甘い香り。
「ねえ、あなた啓太と付き合ってたんですって?」
えっ!?
なん、で……
それは私が一番消してしまいたい過去で。その名を聞くことはまだないと、思ってた。
それを、どうして見ず知らずなはずのこの人がどうして知っているのか。あまりの衝撃に身体が固まった。