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甘く、深く、繋がって
第16章 過ぎ去らざる戒め
「真純家近いって言ってたよな?危ないから送ってく。車まで歩けるか?」
落ち着くのを待って掛けられた言葉は暖かい。でも、
「だい、じょうぶ、です」
畠山さんの車に乗る訳にはいかない。
俯いたまま首を振った私に
「大丈夫じゃない」
静かに言い切る。
「泣かせた上にこんな時間に置きざりとか、出来るか」
畠山さんはそこで一度口を閉ざした。
「……俺の事も、怖い?」
再び掛けられた声は力なくて、慌ててまた首を振る。
「そんな事、ありません」
「なら」
「河合様大丈夫ですか?」
畠山さんの言葉を遮るように、突然聞こえた桐生さんの声。白シャツにベストだけの制服姿。吐く息が白い。
「お戻りが遅いので心配しておりました。忘れ物はございましたか?」

忘れ、物?

見上げた桐生さんの気遣わしげな笑顔に、心配して出て来てくれたんだと気が付いた。
「はい、ありました」
咄嗟に話を合わせた私を畠山さんが見てる。
「誰か一緒に食べてる途中?」
「は、はい」
頷いた私にチラリとお店に視線を投げて、でも
「そっか……じゃあ、大丈夫か?」
そう聞いて来る畠山さんの瞳は疑わしそうで
「大丈夫です」
これ以上心配を掛けないよう、口角を上げて笑顔を繕った。
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