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甘く、深く、繋がって
第17章 仕置き
「良い、ですよ」
微笑んだ私に斎藤さんが奥歯を噛み締めたのが分かった。
「真純……」
切ない声で呼ばれて少し落ち着かない。黒田さんの事で責められても仕方ないのに……
ホント、駄目だなぁ。
斎藤さんはずっと私を大切にしてくれてるのに、確かめもせずに不安になって、揺れて、心配ばかりかけて。その上黒田さんの事で斎藤さんを傷付けて……
緩んだ拘束を抜け、斎藤さんの頬にそっと触れる。
「私は拓真さんの、なんですよね」
「……」
ピクッと頬が震えた。
「私を拓真さんでいっぱいに、して下さい」
「……」
黙ったまま見下ろされる。真っ直ぐな瞳に逸らされる事なく捕らえられ、静かな時間に不安を覚え始めた頃、斎藤さんがふっと口元を緩めた。頬に触れている私の手に手を重ね
「俺、今駄目だよ?途中どころか真純飛ばしても、止められない。自分で何するか分かんない。それ位、制御出来ない」
ゆっくりと瞬いた。改めて私を見つめる斎藤さんの瞳に宿るのは、いつもより高い熱を帯びた緋色。
それは『私』を、求めてくれているから……
だから……
「イーの?」
右側だけ口角を上げた意地悪な微笑みに、溺れたいと願ってしまう。
「はい」
見上げる先で、斎藤さんが笑みを深めた。
微笑んだ私に斎藤さんが奥歯を噛み締めたのが分かった。
「真純……」
切ない声で呼ばれて少し落ち着かない。黒田さんの事で責められても仕方ないのに……
ホント、駄目だなぁ。
斎藤さんはずっと私を大切にしてくれてるのに、確かめもせずに不安になって、揺れて、心配ばかりかけて。その上黒田さんの事で斎藤さんを傷付けて……
緩んだ拘束を抜け、斎藤さんの頬にそっと触れる。
「私は拓真さんの、なんですよね」
「……」
ピクッと頬が震えた。
「私を拓真さんでいっぱいに、して下さい」
「……」
黙ったまま見下ろされる。真っ直ぐな瞳に逸らされる事なく捕らえられ、静かな時間に不安を覚え始めた頃、斎藤さんがふっと口元を緩めた。頬に触れている私の手に手を重ね
「俺、今駄目だよ?途中どころか真純飛ばしても、止められない。自分で何するか分かんない。それ位、制御出来ない」
ゆっくりと瞬いた。改めて私を見つめる斎藤さんの瞳に宿るのは、いつもより高い熱を帯びた緋色。
それは『私』を、求めてくれているから……
だから……
「イーの?」
右側だけ口角を上げた意地悪な微笑みに、溺れたいと願ってしまう。
「はい」
見上げる先で、斎藤さんが笑みを深めた。