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第18章 真純と千佳と

一人残されて星のまばらな夜空を仰ぐ。

『どう思う』か……

真純の負った痛みは想像もつかない。それを思うとただ苦しくて、痛くなる。
自分が仕出かした事を悔い、真純を守りたいと強く思う。その一方で、腹の奥底に蠢く黒いモノ……千佳には気付かれなかった、際限のない独占欲と嫉妬心。
真純の事になると自分の器の小ささを思い知らされる。アイツの言う通り、余裕なんてまるでない。

振り払おうにも淀んだ感情は俺を蝕む。
逃れられない様に真純を組み敷いて、その身に所有の証を刻みたい。消えない様に深く、何度でも……
俺とソイツの違いなんて、紙一重か？

真純は辛い思いをさせられたにも関わらず、俺に応えてくれている。
今以上に何を望む？
……十分、だろ

過去の男に抱くコレは俺の問題。真純に何の咎もない。むしろ庇護されて然るべき。
分かってる。
同じ轍は、踏まない。

……今日一緒にいないのは正解かもしれない。

もう一度深く息を吐いた。

…………

何で、真純が……

理不尽な過去への行き場のない怒り。
目前が赤く染まりゆく……

……

…………

真純っ

力任せに拳を壁に拳を叩き付けた。