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甘く、深く、繋がって
第5章 燻るモノ
水族館に行ってから、斎藤さんと毎日のようにメールをしてる。
ウニのパスタが正式にメニューになったと教えてもらって食べに行きたいのだけど、恥ずかしくて行けてない。ランチに誘われずに済むようにちょっと頑張ってお弁当を作ってみたりして……
でも慣れない事って続かない。今日はちょっと朝寝坊。コンビニに行こうと思ってたのに、目ざとく営業の山下さんに声を掛けられてしまった。珍しく内勤だった技術の畠山さん、黒田さんも一緒にランチ。
行き先は滅多にいない黒田さんの希望で『グラン・ブルー』
……き、緊張する。
いつものウェイターさんに迎えられ、お店の中程にあるテーブルに案内された。
横を通った時にキッチンをチラッと見ただけでは斎藤さんを見つけられなくて、すごーく気になるのに、生憎座席はキッチンに背を向ける側。
斎藤さん、居るよね?
顔見たいなぁ。
後ろに目があったら良いのに……
選ぶ振りをしてメニューを眺めても、目に入るのはウニのパスタだけ。
『特別メニュー、出してあげようか?』
斎藤さんの柔らかなテノール。至近距離で私を見つめる優しい眼差し。
思い出すとドキドキする。
ウニのパスタが正式にメニューになったと教えてもらって食べに行きたいのだけど、恥ずかしくて行けてない。ランチに誘われずに済むようにちょっと頑張ってお弁当を作ってみたりして……
でも慣れない事って続かない。今日はちょっと朝寝坊。コンビニに行こうと思ってたのに、目ざとく営業の山下さんに声を掛けられてしまった。珍しく内勤だった技術の畠山さん、黒田さんも一緒にランチ。
行き先は滅多にいない黒田さんの希望で『グラン・ブルー』
……き、緊張する。
いつものウェイターさんに迎えられ、お店の中程にあるテーブルに案内された。
横を通った時にキッチンをチラッと見ただけでは斎藤さんを見つけられなくて、すごーく気になるのに、生憎座席はキッチンに背を向ける側。
斎藤さん、居るよね?
顔見たいなぁ。
後ろに目があったら良いのに……
選ぶ振りをしてメニューを眺めても、目に入るのはウニのパスタだけ。
『特別メニュー、出してあげようか?』
斎藤さんの柔らかなテノール。至近距離で私を見つめる優しい眼差し。
思い出すとドキドキする。