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甘く、深く、繋がって
第5章 燻るモノ
「真純、決まった?」
畠山さんに声を掛けられて記憶に浸っていた私はドキッとして顔を上げた。
「あっはい」
一緒に現場に付いて回ったから、三人の中では一番仲は良い。でも此処では下の名前で呼ばれたくない。
「お?畠山、河合の事名前呼びか?」
すかさず反応した山下さん。
あぁ、そんな大声で言わないで……
「一緒に回ってたんで、つい……直した方が良いッすか?」
畠山さんは何故かそれを私じゃなくて、山下さんに聞く。
「いや、河合が良いなら良いんじゃないか?なぁ?」
えぇと。それは良いって言えって事ですか?
返答に困っていると
「会社で下の名前というのはマズいんじゃないですか?」
黒田さんがサラッと助け船を出してくれた。
「……そうだな、勤務中は気を付ける」
畠山さんはちょっと思案して、でも黒田さんに同意してくれた。
「じゃあ改めて、河合、メニュー決まったか?」
それはそれで呼ばれ慣れてないからくすぐったい。
「ぅ、あ、はい。ウニのパスタにします」
「何それ?旨そう」
隣から黒田さんが手元のメニューを覗き込んできた。
畠山さんに声を掛けられて記憶に浸っていた私はドキッとして顔を上げた。
「あっはい」
一緒に現場に付いて回ったから、三人の中では一番仲は良い。でも此処では下の名前で呼ばれたくない。
「お?畠山、河合の事名前呼びか?」
すかさず反応した山下さん。
あぁ、そんな大声で言わないで……
「一緒に回ってたんで、つい……直した方が良いッすか?」
畠山さんは何故かそれを私じゃなくて、山下さんに聞く。
「いや、河合が良いなら良いんじゃないか?なぁ?」
えぇと。それは良いって言えって事ですか?
返答に困っていると
「会社で下の名前というのはマズいんじゃないですか?」
黒田さんがサラッと助け船を出してくれた。
「……そうだな、勤務中は気を付ける」
畠山さんはちょっと思案して、でも黒田さんに同意してくれた。
「じゃあ改めて、河合、メニュー決まったか?」
それはそれで呼ばれ慣れてないからくすぐったい。
「ぅ、あ、はい。ウニのパスタにします」
「何それ?旨そう」
隣から黒田さんが手元のメニューを覗き込んできた。