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甘く、深く、繋がって
第20章 そばに、いる
小さく頷いて
「ふ、うぅ……」
また嗚咽を漏らす。
額を離し、キュッと寄せられた眉ねに口付けた。次いで溢れだした涙の軌跡を下から唇でなぞる。少ししょっぱいそれを吸い取って、反対側も同じ様に口付けた。
「ふぅぅ、んっ」
くしゃりと髪を掻き乱し、抱き寄せる。小さな頭、華奢な肩、細い身体。

抱き上げた時に軽くなったとは思ったが……

頼りない体つきに、精神的なストレスですぐに食べられなくなる真純が心配になる。

年末年始、何も予定がないならこのまま俺の家に居て欲しいんだけど……

小さく嗚咽を漏らして泣いている真純の頭を撫でながら、どう声を掛けようか考えて止める。小細工なしにそのまま言えば良い。
真純が落ち着くように、ただ黙って頭を撫で続けていた。しばらくすると、聞こえてくる嗚咽の感覚が延びてきた。凭れかかる身体がじわりと重くなる。肩口を掴んでいた手が緩み、ゆっくりと滑り落ちて……
時々鼻を啜る音がまじりながらも、聞こえて来た小さな寝息。
安定するまで待って、そっと身体を離した。起こさないように気を付けながら、ゆっくりと仰向けに返して横たわらせる。
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