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甘く、深く、繋がって
第21章 伝わる心
っから、ヤバいって

悟られない様、ふっと息を吐きながら笑ってみせて……
腕に掛けていた足を下ろし、改めて覆い被せるように真純の身体を抱き締めた。
「そんなに欲しかった?」
「ん……」
縋りついてきた華奢な腕。俺の首に掛ける時に一つ頷いた愛しい彼女。
「可愛いね。真純」
「んっ」
耳に吐息が掛るように話し掛けると、ふるふると小さく左右に首を振る。
「もっと、感じて?」
応えるようにギュッとしがみ付いてこられた。

カーテンの向こうはとっくに白んでる。でもさっき見上げた頭上の時計は出勤には充分余裕がある事を示してた。

まだ、これから……

いっぱい感じていっぱい啼いて?
俺がどれだけ真純を愛しているか、どれだけ真純を大切に思っているか、その身体にたくさん刻んであげる
愛されて愛でられる幸せを、実感してよ

願いを込めて真純を強く抱き締めた。
「……たっくま、さん」
「うん?」
「す、き……です」
「うん」
胸の奥が熱くなる。

『スキ』

たった二つの短い音が染み渡る。そこに込められた真純の思いが、俺の心を満たしてくれる。
言葉の持つ威力。それはその人の抱く想いの強さ……

「俺も、真純が好きだよ」

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