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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
頭を押し付けていた右手が肩に滑り落ちる。そのまま二の腕を掴んで身体を離されそうになって、思わず額を拓真さんの胸に押し付けていた。
「……どうしたの?」
聞いてくれる声は優しい。
じわりと目頭が熱くなる。顔を見られたらきっと不安に思った事に気付かれてしまう。
「は、恥ずかしくて」
そう思ったのも嘘じゃない。
額を擦り付けるようにして首を振り、拓真さんの腕にしがみついた。
「真純?」
気遣わしげに名前を呼んで、でも無理に覗き込んでは来ない。
「……」
ふわっと包み込むように腕が背中に回された。拓真さんが私の髪に埋めるようにして顎を乗せてくる。そのまま柔く抱き締めてくれた。
またジーンと熱くなる。涙が出てこないようにギュッと目蓋を閉ざした。気付かれないよう小さく小さく息を吐く。
拓真さんの腕の中は温かい。
さっきのため息は勝手に未来を仮定した佐伯さんと、どうやらそれに端を発してるらしいシンシアさんの私への態度に対して吐いただけ。
昨日拓真さんは『離さない』って私が『いない生活は考えられない』って言ってくれたもの。そ、それに、結婚だけが将来の形じゃないし……
大丈夫。……大丈夫。
「……どうしたの?」
聞いてくれる声は優しい。
じわりと目頭が熱くなる。顔を見られたらきっと不安に思った事に気付かれてしまう。
「は、恥ずかしくて」
そう思ったのも嘘じゃない。
額を擦り付けるようにして首を振り、拓真さんの腕にしがみついた。
「真純?」
気遣わしげに名前を呼んで、でも無理に覗き込んでは来ない。
「……」
ふわっと包み込むように腕が背中に回された。拓真さんが私の髪に埋めるようにして顎を乗せてくる。そのまま柔く抱き締めてくれた。
またジーンと熱くなる。涙が出てこないようにギュッと目蓋を閉ざした。気付かれないよう小さく小さく息を吐く。
拓真さんの腕の中は温かい。
さっきのため息は勝手に未来を仮定した佐伯さんと、どうやらそれに端を発してるらしいシンシアさんの私への態度に対して吐いただけ。
昨日拓真さんは『離さない』って私が『いない生活は考えられない』って言ってくれたもの。そ、それに、結婚だけが将来の形じゃないし……
大丈夫。……大丈夫。