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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
私の額を左胸に押し当て
「ここに入れて持ち歩きたい」
拓真さんが小さく呟いた。
「ふっ」
それを聞いた桐生さんが吹き出して
「確かに、それが一番安全ですね」
笑い出す。
「……笑い事じゃない」
拓真さんがまた、はぁと息を吐く。
「紹介、されてただけですよ」
クスクス笑う桐生さん。
「『タクの未来の嫁さん』だって」
「……は?」
っ!?
あっさり言われて沸騰しそうなのに、拓真さんの反応はすごく硬くて……
泣きそうになった。
お願いだから、それ以上は言わないで……
「あぁ、分かりました。河合さん恥ずかしそうに『祈ってて下さい』って返したんです」
私の願い空しくまたしてもさらりと暴露され、身体が硬直する。
これ以上冷たい反応をされたくない。
「恐らくは、ソレでしょう」
「……だな」
短く頷いた拓真さんが大きく息を吐いた。その深く長いため息にさっきとは違う意味でドキドキする。
……嫌、がられた?
知れず身体が震えていた。
鼻の奥がツーンとする。抱き締められているのに足元が不安に感じられて拓真さんのコックコートの袖をそっと掴んだ。
「ここに入れて持ち歩きたい」
拓真さんが小さく呟いた。
「ふっ」
それを聞いた桐生さんが吹き出して
「確かに、それが一番安全ですね」
笑い出す。
「……笑い事じゃない」
拓真さんがまた、はぁと息を吐く。
「紹介、されてただけですよ」
クスクス笑う桐生さん。
「『タクの未来の嫁さん』だって」
「……は?」
っ!?
あっさり言われて沸騰しそうなのに、拓真さんの反応はすごく硬くて……
泣きそうになった。
お願いだから、それ以上は言わないで……
「あぁ、分かりました。河合さん恥ずかしそうに『祈ってて下さい』って返したんです」
私の願い空しくまたしてもさらりと暴露され、身体が硬直する。
これ以上冷たい反応をされたくない。
「恐らくは、ソレでしょう」
「……だな」
短く頷いた拓真さんが大きく息を吐いた。その深く長いため息にさっきとは違う意味でドキドキする。
……嫌、がられた?
知れず身体が震えていた。
鼻の奥がツーンとする。抱き締められているのに足元が不安に感じられて拓真さんのコックコートの袖をそっと掴んだ。