この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
「なぁにぃ、独り占め?」
近付いてくる声。
拓真さんの腕に力が入って、私まで緊張する。でも
「シンディ、タイキと交代」
追い掛けるように掛かった佐伯さんの一言に
「……OK」
シンシアさんが短く応える声が聞こえてきた。
そっか。みんなで交代で料理出してくれるんだ。
拓真さんの腕が解ける。
「何か飲もうか?」
覗き込んでくる優しい眼差しに、張っていた気持ちが緩んだ。変に緊張したせいか喉が渇いてる。
聞かれて直ぐに浮かんだのは仕事納めの時に頂いたサングリア。でも見渡したテーブルにソレらしいデカンタはない。
「何がありますか?」
桐生さんがニコリと笑いかけてくれる。
「何でもご用意致しますよ」
せっかくそう言ってくれてるところ申し訳ないけれど……
「お水、下さい」
「かしこまりました」
笑顔のまま頷いて
「タクはどうしますか?」
拓真さんにも声を掛ける。
「……お願いしても良いですか?」
遠慮がちに確認した拓真さんに、桐生さんが笑みを深くする。
「お持ちしますよ」
「では、俺も水をお願いします」
「分かりました。河合さんのご案内をお願いします」
軽く頭を下げて、桐生さんは離れて行った。
近付いてくる声。
拓真さんの腕に力が入って、私まで緊張する。でも
「シンディ、タイキと交代」
追い掛けるように掛かった佐伯さんの一言に
「……OK」
シンシアさんが短く応える声が聞こえてきた。
そっか。みんなで交代で料理出してくれるんだ。
拓真さんの腕が解ける。
「何か飲もうか?」
覗き込んでくる優しい眼差しに、張っていた気持ちが緩んだ。変に緊張したせいか喉が渇いてる。
聞かれて直ぐに浮かんだのは仕事納めの時に頂いたサングリア。でも見渡したテーブルにソレらしいデカンタはない。
「何がありますか?」
桐生さんがニコリと笑いかけてくれる。
「何でもご用意致しますよ」
せっかくそう言ってくれてるところ申し訳ないけれど……
「お水、下さい」
「かしこまりました」
笑顔のまま頷いて
「タクはどうしますか?」
拓真さんにも声を掛ける。
「……お願いしても良いですか?」
遠慮がちに確認した拓真さんに、桐生さんが笑みを深くする。
「お持ちしますよ」
「では、俺も水をお願いします」
「分かりました。河合さんのご案内をお願いします」
軽く頭を下げて、桐生さんは離れて行った。