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甘く、深く、繋がって
第23章 長い一日
この前会った時もいつもとは違う感じに戸惑ったことを思い出す。
あの時は、初めて見る男装にビックリしたからだと思ってた。凄く似合ってたし、絡まれてる所を助けてもらってドキドキしてたし……
口ごもる私に千佳ちゃんがふっと目を細めた。切ない瞳が瞬きに隠されて、キュッと口角が引き上がる。
改めて私を見る千佳ちゃんは何時もと同じで。右手を伸ばし、前髪の隙間からそっと額に触れてきた。
「ごめんね。結構赤くなっちゃった」
言葉とは裏腹、ちっとも悪いと思ってなさそうにクスクス笑う。
あ、隠された……
胸にツキンと痛みが走る。
でも桐生さんの目の前で、追及する訳にもいかず。
「もう、スッゴい痛かった。ぶつかっただけでも痛いのに、その上ゴリゴリしてくるんだもん」
合わせる様に、軽く抗議めいた言い方で責めてみた。
千佳ちゃんが目を綻ばせて
「ゴメンゴメン。真純があまりに可愛いくて」
まだズキズキ痛む額をピンポイントにトントンと指の腹で叩いてくる。
「もう、痛いよ」
咄嗟にその手を取り、キュッと握る。
「ん、ゴメン」
千佳ちゃんは少し首を傾げて、柔く微笑んでくれた。
あの時は、初めて見る男装にビックリしたからだと思ってた。凄く似合ってたし、絡まれてる所を助けてもらってドキドキしてたし……
口ごもる私に千佳ちゃんがふっと目を細めた。切ない瞳が瞬きに隠されて、キュッと口角が引き上がる。
改めて私を見る千佳ちゃんは何時もと同じで。右手を伸ばし、前髪の隙間からそっと額に触れてきた。
「ごめんね。結構赤くなっちゃった」
言葉とは裏腹、ちっとも悪いと思ってなさそうにクスクス笑う。
あ、隠された……
胸にツキンと痛みが走る。
でも桐生さんの目の前で、追及する訳にもいかず。
「もう、スッゴい痛かった。ぶつかっただけでも痛いのに、その上ゴリゴリしてくるんだもん」
合わせる様に、軽く抗議めいた言い方で責めてみた。
千佳ちゃんが目を綻ばせて
「ゴメンゴメン。真純があまりに可愛いくて」
まだズキズキ痛む額をピンポイントにトントンと指の腹で叩いてくる。
「もう、痛いよ」
咄嗟にその手を取り、キュッと握る。
「ん、ゴメン」
千佳ちゃんは少し首を傾げて、柔く微笑んでくれた。