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甘く、深く、繋がって
第24章 対峙
はるちゃんが席を立って壮ちゃん達との話が終わったかと思ったら、拓真さんはシンシアさんと入れ代わるようにキッチンに入ってしまった。
グラスを片手にテーブルを移動してきた壮ちゃんからは感情を読めなくて。
千佳ちゃんが隣から私の頭をギュッと抱き寄せてくれた。
「納得頂けましたか?」
立ち上がって壮ちゃんに席を譲りながら、桐生さんがからかうように話し掛ける。壮ちゃんが珍しく、困った様な笑顔になった。
「納得も何も、誠司は俺が反対すると思ってなかっただろうが」
えっ?
「えぇ。あんな風に言ったのはちょっとした仕返しです」
仕返し?
見上げた先でふふっと桐生さんが笑う。
「すみちゃんの記憶に蓋をするとか……何が嬉しくて名字で呼び合わなきゃならないんです」
静かな笑顔はでもどこかピリッとしていて……
お、怒ってる?
「まぁ、タクの気持ちも分かりますけどね」
もう一度、ふわりと微笑んで桐生さんは壮ちゃんの隣に腰掛けた。
「それより、はるさんはどうでした?」
気遣わしげな桐生さんに
「大丈夫だ」
静かに頷いた壮ちゃん。桐生さんを見返して静かに息を吐いた。
グラスを片手にテーブルを移動してきた壮ちゃんからは感情を読めなくて。
千佳ちゃんが隣から私の頭をギュッと抱き寄せてくれた。
「納得頂けましたか?」
立ち上がって壮ちゃんに席を譲りながら、桐生さんがからかうように話し掛ける。壮ちゃんが珍しく、困った様な笑顔になった。
「納得も何も、誠司は俺が反対すると思ってなかっただろうが」
えっ?
「えぇ。あんな風に言ったのはちょっとした仕返しです」
仕返し?
見上げた先でふふっと桐生さんが笑う。
「すみちゃんの記憶に蓋をするとか……何が嬉しくて名字で呼び合わなきゃならないんです」
静かな笑顔はでもどこかピリッとしていて……
お、怒ってる?
「まぁ、タクの気持ちも分かりますけどね」
もう一度、ふわりと微笑んで桐生さんは壮ちゃんの隣に腰掛けた。
「それより、はるさんはどうでした?」
気遣わしげな桐生さんに
「大丈夫だ」
静かに頷いた壮ちゃん。桐生さんを見返して静かに息を吐いた。