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甘く、深く、繋がって
第6章 夢の国
軽くイかされて疼きは益々強くなる。

ねぇもっと、もっとシテ……

斎藤さんの目に緋が灯った。
欲の顕わな男の目。
ゾクゾクと背中を何かが這い上がる。
見つめ合ってると、私の思考も欲に支配されてしまいそう。止めてもらいたい、のに……
「あっ……ぁあっ……」
服の上からキュッ、キュッと捻られて、その都度痺れるような快感が沸き起こる。突き出すように背中が跳ねる。
アノ目に見下ろされてるという被虐的な感覚が私の熱を上げていく。頭の芯まで侵される。
弄られ続ける右の頂きがジンジン痺れて堪らない。

ねぇ、もっと。左にも、酷くして。

あ、ちが、ヤ……だ……

裏腹な身体に悔しくて涙が浮かんだ。
頭をユルユルと左右に振って。同時に腰を浮かせて、せがむように自らを斎藤さんに擦り付ける。

違う。こんな事、したくない……

斎藤さんの腕を掴む手が震えた。
「やっ、だぁ……」
やっと涙と一緒に零れた本音。
手を止めた斎藤さんが私をじっと見つめる。その目にあの緋色はない。
「……嫌、なの?真純?」
優しい聞き方に涙が溢れた。
「ゃ……ヤ、です」
涙で滲む見上げる先で、斎藤さんの眉が下がるのが見えた。
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