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甘く、深く、繋がって
第28章 初詣
壮ちゃんの目が少し大きくなった。
「……聞こえてなかったんだな」
そう言ってふっと笑う。
柔らかくなった目元。
「途中サービスエリアで食事して、初詣して帰るぞ」
「はつ、もうで?」
聞き返した私に穏やかな笑みのまま頷いた。
「真純に会うのも久しぶりだからな。もう少し一緒に良いか?」
優しい眼差しに胸の奥がチクンと痛む。
「も、もちろん!」
きっと拓真さんの事を気遣ってくれている。申し訳ないと思いながらも拓真さんを認めてもらえたようにも思えて、嬉しくて。
大きく頷いた私に壮ちゃんがふっと笑った。
大きな手が伸びてくる。拓真さんより少し節張った力強い手。頭を一掴みしてポンポンと軽く叩かれた。
「行くぞ」
今度は拓真さんが運転して、助手席は道に明るい桐生さん。私は千佳ちゃんの隣。
「大丈夫。運転拓真だから、寝よう」
宣言通り、私に身体を預ける様にして眠る千佳ちゃんが温かい。規則正しい寝息に誘われる。
頑張って起きていたかったのに
「良いよ、真純。寝てて」
バックミラー越し、拓真さんに微笑まれて。胸に抱えた拓真さんのコートに口元を埋め、眠りに落ちてしまった。
「……聞こえてなかったんだな」
そう言ってふっと笑う。
柔らかくなった目元。
「途中サービスエリアで食事して、初詣して帰るぞ」
「はつ、もうで?」
聞き返した私に穏やかな笑みのまま頷いた。
「真純に会うのも久しぶりだからな。もう少し一緒に良いか?」
優しい眼差しに胸の奥がチクンと痛む。
「も、もちろん!」
きっと拓真さんの事を気遣ってくれている。申し訳ないと思いながらも拓真さんを認めてもらえたようにも思えて、嬉しくて。
大きく頷いた私に壮ちゃんがふっと笑った。
大きな手が伸びてくる。拓真さんより少し節張った力強い手。頭を一掴みしてポンポンと軽く叩かれた。
「行くぞ」
今度は拓真さんが運転して、助手席は道に明るい桐生さん。私は千佳ちゃんの隣。
「大丈夫。運転拓真だから、寝よう」
宣言通り、私に身体を預ける様にして眠る千佳ちゃんが温かい。規則正しい寝息に誘われる。
頑張って起きていたかったのに
「良いよ、真純。寝てて」
バックミラー越し、拓真さんに微笑まれて。胸に抱えた拓真さんのコートに口元を埋め、眠りに落ちてしまった。