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第6章 夢の国

それを、しなかった。

零れ落ちた涙。
震えてた指先。

俺は初めて、堕とす前に女から身体を離した。
……真純だから？
彼女の気持ちを無視したくないと思った。

だからといってスイッチの入った身体はそう簡単にオフ出来る訳もなく、ここに至る訳だけど。

真純を抑えてるモノは何？
それは俺には拭えない？

そう思えてた俺は、この時まだちゃんと真純の事が見えていた。
真純を見ようと思えてた……