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甘く、深く、繋がって
第7章 失態
行ってみて黒田さんが電話してきた理由がよく分かった。
案件書では新しく立ち上げた事業所の通信設定。同時に電気工事や内装の人も入って、現場はたくさんの人が出入りしてる。
そんな中、机の下で多分配線作業をしてる黒田さん。仕事の早い黒田さんがまだ屋内の配線をしてる事に驚いた。
その横に立ってるのは、もしかしてこの案件の依頼者さん?すごーく仕事しにくそう。
課長が二人で作業の予定が何で途中で一人いなくなったのかとクレームが来たと言っていた。人件費は一人分しか払わないって……
チラッと私に投げた視線からは「女のお前が来た所で何が出来るんだ」って思ってるのが刺々しい位に放たれてた。
実際私の技術なんてそれ程使える訳でもないし……やりにくいなぁ。
「黒田さん」
思い切って声を掛けると黒田さんは厳しい顔でこちらを向いた。
「助かった。恩に着る」
その目がふっと綻んで、不覚にもドキッとしてしまう。
「あ、いえ、あの、どこから取り掛かれば良いですか?」
「PCの設定頼む。専用回線使うから片っ端から繋いで」
「了解です」
端的に返事をして、カバンを手近な机に置くとすぐに仕事に取り掛かる事にした。
案件書では新しく立ち上げた事業所の通信設定。同時に電気工事や内装の人も入って、現場はたくさんの人が出入りしてる。
そんな中、机の下で多分配線作業をしてる黒田さん。仕事の早い黒田さんがまだ屋内の配線をしてる事に驚いた。
その横に立ってるのは、もしかしてこの案件の依頼者さん?すごーく仕事しにくそう。
課長が二人で作業の予定が何で途中で一人いなくなったのかとクレームが来たと言っていた。人件費は一人分しか払わないって……
チラッと私に投げた視線からは「女のお前が来た所で何が出来るんだ」って思ってるのが刺々しい位に放たれてた。
実際私の技術なんてそれ程使える訳でもないし……やりにくいなぁ。
「黒田さん」
思い切って声を掛けると黒田さんは厳しい顔でこちらを向いた。
「助かった。恩に着る」
その目がふっと綻んで、不覚にもドキッとしてしまう。
「あ、いえ、あの、どこから取り掛かれば良いですか?」
「PCの設定頼む。専用回線使うから片っ端から繋いで」
「了解です」
端的に返事をして、カバンを手近な机に置くとすぐに仕事に取り掛かる事にした。