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五十嵐さくらの憂鬱。
第15章 …15
「挿れられて…あんなによがってたね」

そう言って修の指が、さくらに触れた。
慌ててさくらが目を開ける。
なにしろ、修が触れたのは、太ももの内側。
もう少しで、敏感なところに届く。

「…これ、分かる?」

修がその指をさくらの前に出す。
透明で少し粘り気のある液体がべったりくっついていた。

「思い出しただけで、太ももまで漏らすの、君は?」

修はその端正な顔をピクリとも動かさず
今度は太ももを持ち上げた。

「…ぃゃ…」
「ダメだよ」

そのままショーツを片足だけ脱がされ
机に足を乗せるよう誘導される。

「どういう格好させられてるか分かるよね?
君は、いやらしいから
その格好で写真を撮られてるだけで
濡れちゃうんでしょ?」

大切なところ、見えてるよ。

そうして修の指が、さくらの秘部に触れた。

「…っぅ…!」
「すごいな…」

咄嗟に閉じようとする脚を持たれて阻止される。

「言うことはよく聞くし
従順で見た目も可愛い。
さらにこの身体ときたら
樹が手放さないわけも分かる」

修の指が、さらにさくらの奥に入った。

「いゃ…」
「身体は正直だ」

指がズブズブと奥まで入る。
それだけでもうさくらの火照りは止まらないのに
修が指先をくい、と曲げた。

「ぁっ…!」

思わず声が出て、慌てて口を手で抑える。
そこで、初めて、
修が満足そうな顔をした。

「でも、君は少し、無防備すぎる」

さくらから指を引き抜くと
その指をさくらの口に押し入れた。


「君が汚したんだから
きちんとキレイにして」

言われたまま、さくらは修の指を舐めた。
修は、さくらの口の中をまさぐるように
指を動かす。
その表情はまたもや時が止まったようで
何を考えているのかさくらにはちっとも分からなかった。

「…そろそろ、来ると思うんだ、君の王子様が」

そう言うと、修の携帯が鳴った。
彼はその電話の着信相手を見て、満足そうに笑う。

「…もしもし、樹?」
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