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五十嵐さくらの憂鬱。
第15章 …15
「はるちゃんが…なにか…」
「…あの子、俺のこと好きだろ?」

それにさくらは言葉を詰まらせた。
事実だし、修も気づいている。
それを、でも、さくらの口から言っていいものか。

「…俺は、正直、女に興味はない」

出てきた言葉は、さくらを落胆させる。
だけど。
そう、修が続けた。

「あの子には、興味が湧いたんだ。
なんでかな…。君のせいかもしれない」

修が眼鏡を持ち上げるのと、
ドアノブがガチャガチャ音を立てるのとが同時だった。

修がドアを開けると
樹が雪崩れるように入り込んできて
机に座らされたさくらを抱きしめた。

「…ごちそうさまだね、樹」
「修、お前なにしたんだよ?」

ちょっと、いじめただけ。
悪びれる風もなく、修はさくらのブラジャーを樹に手渡した。

「…その子は樹のためって言われたら抵抗できないようだよ。
きちんともっと躾けておかないとだな」

面白くなさそうにさくらを見やると
修はふ、と笑った。

「樹が焦る姿が見られて面白かった。
ご執心の訳も分かったからね」
「お前…」
「俺は夏月ほどじゃないから安心しなさい。
それに俺は…」

さくらをチラリと見て、修が微笑んだ。

「彼女の、友人の方がタイプだ」

樹のと違って、純情そうだからね。
そうにやけながら言うと、修は爽やかな笑みを見せて
部屋から出て行った。

「…あのやろー…」

2人して毒気を抜かれてしまい、
その場にポツンと取り残された気分だった。

しばらく修の出て行った扉を見つめていたが、
何やら恥ずかしくなって
さくらはこっそり樹からブラジャーを奪い取ろうとした。

「…こら!」
「…!」
「……さくら、俺の言いたいことわかってるよな?」

樹の咎める目に逆らえず
さくらはどうしていいかわからず、
ごめんなさいと呟いた。

「…ごめんなさいじゃないだろ?」

樹はあきれ顔でさくらに口づけをするように顔を近づけ…寸前でしなかった。
目を開けると、樹の顔が近くにある。
さくらは恥ずかしくなって目をそらせた。

「…いくら俺の友達だからって、
ホイホイ密室についてったらダメだろ」

おまけに、こんな格好までさせられて…。

そう言って樹は、携帯の画面をさくらに見せる。
そこには、机に片足を乗せて
ワンピースの裾をかじっているさくらが写っていた。
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