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五十嵐さくらの憂鬱。
第19章 …19
「あっ…先輩…いゃ…だめだめっ!」

さくらの絶頂前の締めつけに耐えられず
樹も程なくして
さくらのそこに白濁した熱を放出させた。

そのまま2人で抱き合いながら
疲れ果てて眠りにつくまで
さほど時間はかからない。

最高に楽しくて甘美な日々だった。



卒業式の日。

「先輩、その格好でいいの?」
「いいんだって、何回言わせるんだ」

樹はさくらの唇をつまむと
その尖った口にキスをした。

さくらは納得できない。

「だって、卒業式なのに…」

もう1度言おうとして
喉で抗議の声を抑えた。
行かないといけない時間なのに
樹はいつもと変わらない格好だ。

ーーー知らない、もう!ーーー

そんなさくらを捕まえると
無理やりにキスをする。
ショーツを引き摺り下ろして
その中が濡れてきたのを確認すると
中に何かを挿れた。

「え、なになに、やだ…!」
「ダメ。式が終わるまで挿れておくんだ」

言うこと聞かないと。
そう言って樹はポケットに手を入れる。
何かを押した瞬間、さくらの中に挿れたそれが
ブルブルと振動しだした。

「あっ…やだ、せんぱっ…」
「だめだ。我慢しろ」

いい子にできたら、後でご褒美をあげる。
そう耳元でささやかれて
さくらは一気に赤面した。
その様子を見て、満足そうに
樹がさくらのおでこにキスをした。

もう何も言えなくて
さくらはため息とともに
樹を見送った。

自分も身支度を整えてから
樹の後を追うように、校内へと入る。
卒業式というだけあって
そこは多くの生徒で賑わい
すでに卒業した先輩もちらほらいる。

冬の冷たい空気の中に
華やかさとやわらかさ、
少し寂しい気持ちが入り混じっていた。

自分の中に入れられた異物に
さくらはもぞもととしてしまって
なかなか準備が進まず
結局学校へついたのは
卒業式ももうすぐ中盤というところでだった。

さくらは結局、校内につくと
体内に挿れていたそれを取り出し
ビニールに入れてポケットに閉まった。

恥ずかしさで赤くなる顔を鎮め
式に途中から入った時には
ほぼほぼ、終わりかけに近かった。

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