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第4章 …4

「もっと…して下さい…」

潤んだ瞳で樹を見つめると
残酷にも彼は笑う。

「俺でいっぱいになっちゃうよ？」

そう言いながら
嬉しそうにさくらにキスをして
指先で下着の上から細かく振動を与えた。

「あ」

言葉にならなかった。
強く、優しく掻き立て
こみ上げてくると
引き戻すかのように
押さえつけて指先で円を描く。

「あ、もぅ…いゃ…あ、あ…」

苦しくてさくらの身体が艶かしく動く。
時々息をさせてくれるように
樹は陵辱的なキスを続けた。

樹の指がさくらの絶頂へと向けて
優しく小刻みに動いた。

「あ、だめ…イ…」
「イけよ」

その顔を見て、後悔した。
意地悪で優しくて、愛しさの溢れる瞳。
さくらは樹にしがみつきながら
樹の指先でーーー果てた。

身体がどうかしてしまったかのように
波打ち、
絶頂の余韻を発散させる。

さくらの半開きの唇に手を当てると
樹は息を塞ぎ
唾液を流し込んできた。

さくらはそれを受け取る。

「美味しい？」

それに少しだけ首を縦に振ると

「あんなに最初は嫌がってたのに
もう美味しいんだ？」

意地悪に唇を舐められる。

「イっちゃった？」

それには恥ずかしくて答えられず
下を向くとぐいと顎を持ち上げられた。

「イったんだろ？」
「は……い……」
「いい子だね」

ご褒美に唾液をもらい、
もうそれが当たり前かのように
さくらは飲み込む。

「彼氏とはイけないけど
俺とはイけるんだ？」

ーーーあーーー

その事実に、頭が真っ白になる。

「外だと誰でもイけちゃうのかもね。
中で、イきたいだろ？」

答えられず、樹を凝視する。
肯定と受け止めた彼は
ふ、と口の端を持ち上げた。

「中でもイけるようにしてあげる。
絶対に。
だから、俺から逃げるなよーーーさくら」

名前を拘束する呪縛の言の葉を吐きながら
樹は妖艶な笑みで
さくらに口づけする。

完全に、さくらは
樹に捕らえられた。