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第4章 図書館の女

案の定、少年は目を伏せて唇を噛んでいる。

「恥ずかしがらずに。大事なことです」

しばらく沈黙が続いた。
ようやく返ってきた答えは、聞き取れるかどうかの小さな声だった。

「……母が……」

「母が？」

少年は急に顔に手を当てた。
目のあたりを覆っている。

淫夢の中に母親が出てきたのだろうか。
そして彼にいやらしいことを――？